煮もの(NIMONO)

煮蛤
煮蛤

煮蛤

ハマグリは淡水が流れ込む内湾の砂泥地で、水深10mくらいまでの海域を好む。1960年代までは、東京湾が名産地で潮千狩りでも、ハマグリは捕れた。現在は埋め立てなどで壊滅状態になる。かつて東京湾では山のように獲れ、今でも江戸前寿司には欠かせない寿司ネタだ。蛤は茹でてから、醤油と酒、砂糖を合わせた調味料に漬け込む。その身はやわらかくふわりとした食感と豊かな磯の香りがする。噛みしめるほどに貝のエキスが口の中に溢れる贅沢な一品だ。身の捌き方、仕込み、握り方、そして上に塗る煮ツメの味など、多くの技が要求される寿司ネタである。

【ハマグリの基本データ】
分類:マルスダレガイ目マルスダレガイ科
学名:Meretrix lamarcki (Roding,1798)
地方名:カシマハマグリ、ゴイシハナグリ、ヒュウガハマグリ
由来:外形が、「栗」に似ており、浜辺で生息することから、「浜栗」となったようである。

主産地

愛知 三重 千葉

名産地

鹿島灘 桑名

春~初夏